新着情報

千葉県船橋市にて特殊清掃・ご遺品整理

先日、千葉県船橋市にて特殊清掃とご遺品整理を行わせていただきました。

ベッドの上での孤独死でした。

ご遺体は死後数日で発見されたのですが、冬場で気温が低く、さらに窓が開いていた状況が幸いして、ご遺体はあまり腐乱がみられない状況だったようです。
もしこの状況で夏場なら、恐らく本格的な特殊清掃に伴う遺品整理作業になっていたものと推測されます。

実はこちらのマンション、大家さん自身が日頃から清掃やメンテナンスをされていて、住民の方とも日常的に接していらっしゃいました。
「何日か顔を見てないな?」そう思った大家さんがお部屋を訪ねた事で、早期発見に至ったそうです。

しかし、もしも大家さんが遠方の方だったら・・・

各家庭、家族間には様々なご事情が当然おありですが、一人で暮らしている中高年のお身内とは、やはり頻繁に連絡を取り合う努力が必要だと感じます。
特に心疾患や糖尿病など持病のある方は、本当に孤独死のリスクが高いと思います。

日頃はあまり気にされていなかったお身内でも、孤独死された場合には「もっとちゃんと連絡をしておけばよかった・・・」と後悔される方も少なくありません。
もっと言えば、特殊清掃が必要な状態、孤独死の末にご遺体の腐乱が進んだ場合などは、その大半が特殊清掃と遺品整理、消臭作業だけでは原状回復できず、何らかのリフォームをしなければいけなくなります。
その費用はもちろんお身内が負担すると言うことになりますし、ご遺族は悲しみや自責の念に加え、金銭的な負担も大きく強いられる結果となるのです。


今回の現場である船橋市も、65歳以上世帯員のいる一般世帯は93,173世帯(一般世帯の35.0%)に上り、平成22年と比べ、13,520世帯、4.5ポイント増加。65歳以上世帯員のいる一般世帯のうち単独世帯は24,910世帯にもなり、短期間でいわゆる「独居老人」が急激に増加していると言う状態です。

これは、千葉県に限ったわけでもなく、船橋市に限ったわけでもありません。
今や日本のどの地域でも同様の事が言えるわけで、毎年多くの特殊清掃を伴った遺品整理事案が国内至る所で発生しているのです。
更に高齢化が進むのも、すでにわかっている未来なのですから、孤独死をさせない為のお身内や地域自治体の取り組みが急務であると考えます。



私はこの仕事に携わる者ですが、特殊清掃に伴う遺品整理などが必要とされない世の中になる事を願ってやみません。
様々なご事情で1人で最期を迎えられる事は時代背景を考えると致し方ない事かも知れませんが、はやり孤独死を目の当たりにする特殊清掃現場に入るたび、複雑な思いにかられてしまいます。

しかしそんな複雑な心境の中でも、目の前にあるご遺体の跡は現実であり、お困りの方のご依頼に応えなければなりません。
起きてしまった現実から目を背ける事無く、
「この状況を綺麗にして差し上げるのが、故人の成仏につながるんだ」
そう言う思いで特殊清掃を行っています。