孤独死が疑われる場面では、葬儀や片付けより先に、人命の確認と警察・救急への連絡が必要です。反応や呼吸が分からない場合は119番、事件・事故として緊急対応が必要な場合は110番へ連絡し、通信指令員の案内に従ってください。
その後の葬儀・火葬までの日数、遺体を引き取る人、必要書類、費用は、亡くなった場所、死因確認、身元、自治体、葬祭を行う人の有無によって異なります。現場の担当機関へ確認する前に、日程や費用を決めつけないことが重要です。

記事監修者プロフィール
遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。
遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)
株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井
最初に行うこと:人命と現場の安全を優先する
- 呼びかけへの反応や呼吸が分からない場合は119番へ連絡する
- 事件・事故として緊急対応が必要な場合は110番へ連絡する
- 通信指令員や現場担当者の指示なく、物を動かしたり清掃したりしない
消防庁は、119番通報時に通信指令員が応急手当を案内する場合があると案内しています。警察庁は、事件・事故の緊急通報は110番、緊急でない警察相談は#9110と案内しています。
消防庁:119番通報と応急手当の案内
警察庁:110番と#9110の案内
発見後から葬儀・火葬までの確認順序
1. 現場を担当する機関へ、次に連絡できる時点を確認する
警察、医療機関、自治体など、現場を担当している機関へ、遺体の引渡し、必要書類、立入りや清掃を始めてよい時点を確認します。死因確認や身元確認の状況によって手順が変わるため、「何日で引き渡される」と一律には決められません。
2. 誰が届出・葬祭を行うかを確認する
親族、同居者、家主、友人という関係だけで、遺体の引取り、契約、支払い、財産処分の権限が当然に決まるわけではありません。現場担当機関と死亡地の自治体へ、届出人、葬祭を行う人、必要な確認先を尋ねます。
3. 死亡届と火葬許可を自治体へ確認する
千葉市は、死亡の事実を知った日から7日以内の死亡届を案内し、届出後に埋火葬許可証を発行するとしています。届出人、届出先、必要書類は自治体の案内を確認してください。
千葉市:死亡したときの届(死亡届)
厚生労働省:墓地、埋葬等に関する法律の概要
4. 葬儀・火葬は利用先と範囲を確認して手配する
葬儀の形式、安置、搬送、火葬場の空き、宗教者の有無などで、日程と費用は変わります。「孤独死なら直葬」「費用は一律」とは限りません。葬祭を行う人と利用先を確認し、依頼する作業、追加費用、支払者を見積書で確認します。
身寄りがない・引取り手がいない場合
厚生労働省の手引きでは、身元が判明していても遺体の引取者がいない場合、死亡地の市町村が墓地埋葬法第9条に基づき火葬等を行う流れが示されています。身元不明・行旅中の場合は別の法令を含む扱いがあります。
この流れは個別事案や自治体の運用で異なります。大家、友人、近隣住民が自己判断で葬儀契約や財産処分を進めず、死亡地の自治体と現場担当機関へ確認してください。葬祭扶助も、申請者、生活保護の状況、葬祭を行う人の有無等で扱いが異なり、利用できると一律には判断できません。
室内の片付け・特殊清掃を始める時点
室内へ立ち入り、遺品を動かし、清掃を始めるのは、警察等の現場対応が終わり、物件管理者や作業を依頼できる権限を持つ人から確認が取れた後です。鍵がある、家主である、親族であるという事情だけで、現場の物を自由に処分できるとは限りません。
引渡し後に臭気、体液、汚染がある場合は、通常の掃除とは分けて安全に対応する必要があります。プロアシスト東日本が相談を受けるのは、引渡し後の特殊清掃、家財の仕分け、搬出等の物理作業です。警察・自治体の手続、葬儀契約、相続判断を代行するものではありません。
まとめ
孤独死の発見後は、人命確認と緊急通報、現場担当機関への確認、届出・葬祭を行う人の確認、死亡届と火葬許可、葬儀・火葬の手配、引渡し後の清掃という順に分けます。
日数、費用、権限、身寄りがない場合の対応は一律ではありません。現場の警察・医療機関、死亡地の自治体、利用する葬祭事業者へ順に確認し、清掃は現場対応と権限確認が終わってから進めてください。







