遺品整理

残置物撤去の費用はいくら?金額が変わる条件と見積もりの見方

残置物撤去費用の見積もりを説明するイメージ

残置物撤去の費用は一律ではなく、家財量、階段やエレベーターの有無、駐車位置からの距離、取り外し作業、清掃範囲、対象にする場所などで変わります。間取りや総額だけで比べるのではなく、「どこを、どこまで頼むのか」をそろえたうえで見積もりを見ることが大切です。

費用の参考として、国土交通省が2021年6月に公表した報告書には、単身の賃借人が亡くなった後に行われた5つの見積事例について、平均額が約40万円だったとの記載があります。ただし、これは5事例を対象にした調査結果であり、全国の相場や一軒家の標準料金、当社の料金を示すものではありません。実際の費用は現場条件によって変わるため、参考値だけで判断せず、対象範囲をそろえた見積もりで確認してください。

この記事でわかること

  • 残置物撤去の費用を考えるときに参考になる公的資料の読み方
  • 家財量・搬出経路・駐車位置など、見積額が変わる主な条件
  • 見積もり前に業者へ伝えておきたい現場情報
  • 複数社の見積もりを同じ条件で比べる方法
  • 費用を調整するときの依頼範囲の分け方
目次

残置物撤去費用の参考になる公的資料と、その読み方

残置物撤去の費用を調べると、さまざまな金額が出てきますが、対象物や作業条件が違う数字をそのまま自宅の費用に当てはめることはできません。

参考になる公的資料として、国土交通省の「賃貸住宅等における残置物問題に関する検討会 報告書」があります。報告書のp4(PDF6頁)では、単身賃借人が亡くなった後の5つの見積事例について、平均額が約40万円とされています。

同じ資料では、人件費と処分費がそれぞれ費用の3〜4割程度を占めると整理され、処分費の単価は1立方メートルという体積の単位で示されています。平方メートル当たりの料金ではありません。

ただし、この資料は限られた5事例を調べたものであり、約40万円を全国相場、戸建て住宅の目安、当社の料金として扱うことはできません。現場の物量や搬出条件によって費用構成も変わります。

出典:国土交通省「賃貸住宅等における残置物問題に関する検討会 報告書」p4(PDF6頁)

残置物撤去の費用を左右する主な条件

実際の見積額は、間取りだけでは決まりません。同じ2LDKや3LDKでも、室内にある家財の量や建物の条件が違えば必要な人員や作業時間は変わります。

条件見積もりで確認される内容
家財量家具、衣類、生活用品、屋外にある物など、対象にする全体量
対象場所室内だけか、ベランダ・庭・物置なども含めるか
階段・エレベーター何階から搬出するか、エレベーターを使用できるか
搬出経路室内から建物出口までの経路、通路や階段の幅など
駐車位置建物の近くに車両を停められるか、搬出距離が長くならないか
取り外し作業通常の搬出だけでは対応できない物があるか
清掃範囲家財整理後にどこまで清掃を希望するか
捜索・仕分け貴重品や重要書類など、探してほしい物があるか

そのため、「3LDKだからいくら」「トラック1台ならいくら」といった一つの条件だけで総額を決めるのではなく、現場全体を見て見積もる必要があります。

見積もり前に伝える現場情報

見積もりを依頼するときに、分かる範囲で現場情報を伝えておくと、対象範囲の認識違いを減らせます。

伝える内容具体例
建物と階数戸建て、マンション、アパート、何階か
対象範囲全室、一部屋のみ、物置を含む、ベランダは対象外など
家財の量家具が多い、衣類が多い、すでに一部整理済みなど
搬出条件階段、エレベーター、共用通路、玄関から駐車位置までの距離
残す物家具、家電、備え付け設備など、現場に残す予定の物
探している物通帳、印鑑、鍵、契約書、写真など
希望する作業家財整理に加えて清掃を希望するか
期限売却、退去、解体などで作業完了希望日が決まっているか

まだ残す物がすべて決まっていない場合でも、「決まっている範囲」と「現地で相談したい範囲」を分けて伝えると、見積もり時に整理しやすくなります。

見積書では対象範囲と追加条件を確認する

見積書を見るときは、総額だけではなく、どの場所と作業を前提にした金額なのかを確認します。

確認項目見るポイント質問例
作業対象の物量どの部屋・どの家財まで含むかこの金額は、どの部屋と量を前提にしていますか?
階段・搬出経路階段作業や玄関から駐車位置までの距離が反映されているか階段や搬出距離は見積もりに入っていますか?
取り外し作業別の作業が必要な物が含まれているか取り外しが必要な物は、この金額に含まれますか?
清掃範囲作業後にどこまで清掃する予定か清掃はどの範囲まで入っていますか?
税込・税別最終的に支払う金額として読めるかこの金額は税込ですか?
家電の扱い品目ごとに別の条件がないか家電について別に見る項目はありますか?
追加作業当日に条件が変わったときの進め方追加作業が必要になった場合、着手前に内容と金額を知らせてもらえますか?

「一式」という表記そのものが問題なのではありません。一式の中に含まれる範囲を確認し、見積時と実際の依頼内容をそろえることが大切です。

現地の家財量や搬出経路をもとに費用を確認したい方へ
プロアシスト東日本では、現場の物量・対象範囲・搬出条件を確認したうえでお見積もりします。残す物や対象範囲がまだ完全に決まっていない場合も、分かる範囲からご相談ください。
残置物整理のお見積もりを相談する

複数社の見積もりは同じ条件で比べる

相見積もりを取る場合は、各社へできるだけ同じ条件を伝えます。対象の部屋、家財量、階段や搬出経路、取り外してほしい物、清掃の希望が違えば、見積額の差がそのまま「高い・安い」の差とはいえません。

特に確認したいのは、片方の見積もりだけに清掃や物置内の作業が含まれているようなケースです。総額だけを見る前に、含まれる範囲を横に並べて比べます。

見積条件をそろえたうえで、金額、作業範囲、追加作業が生じた場合の説明方法まで確認すると比較しやすくなります。

費用を調整したいときは依頼範囲を分ける

費用を調整したい場合は、単純な値下げだけを考えるのではなく、今回依頼する場所と、依頼しない場所を分ける方法があります。

たとえば、「室内は依頼するが物置は今回は対象外にする」「残す家具を先に決める」「清掃を希望する場所を限定する」といった形で、見積もりの前提を整理します。

一方で、費用を下げるために必要な確認まで省いたり、誰の物か分からない家財や、残す予定の設備を先に動かしたりすると、後から認識違いが起こることがあります。対象外にするものは、見積書でも分かるようにしておくと安心です。

自社事例から見る残置物整理の工程

残置物整理では、物量だけでなく、人員、車両、捜索や仕分けの有無も作業条件になります。

プロアシスト東日本が大田区で対応したマンションの事例では、引越し後に残った家財の整理を行い、作業2日、延べ11名、トラック4台で作業しました。現場では貴重品の探索と買取対応も行っています。

この事例には費用の記載がないため、料金の目安として紹介するものではありません。また、1台当たり、1名当たりの金額を逆算できる事例でもありません。物量に加え、必要な人員や車両、探索などの作業内容が見積条件になることを示す一例です。

大田区の残置物整理事例を見る

売却・解体・退去前は残す設備と対象家財を先に分ける

住宅の売却、解体、賃貸物件の退去などに伴う残置物整理では、室内にある物をすべて同じ扱いにしないことが大切です。

備え付けの設備や、売却時に残すことになっている物、貸主や管理会社への確認が必要な物がある場合は、家財と分けておきます。解体予定であっても、残す物や別の業者が担当する設備がある場合は、作業対象を事前に共有してください。

「室内にあるものはすべて対象」と曖昧に伝えるより、残す物・対象にする物・判断待ちの物を分けたほうが、見積もりの範囲を決めやすくなります。

残置物整理サービス全体の対応内容は、残置物整理サービスをご覧ください。

残置物撤去の費用に関するFAQ

残置物撤去はいくらくらいかかりますか?

間取りだけで一律の金額を出すことはできません。国土交通省の2021年6月報告書には、単身賃借人死亡後の5つの見積事例の平均約40万円というデータがありますが、全国相場や当社料金ではありません。家財量、階段・エレベーター、駐車距離、対象場所、取り外し、清掃などを確認したうえで、個別の見積もりを見る必要があります。

写真だけで確定した見積もりを出せますか?

写真は家財量や室内状況を伝える材料になりますが、写真だけで確定した金額を出せるとは限りません。階段、エレベーター、搬出経路、駐車位置、写真に写っていない場所なども見積条件になるためです。写真で相談する場合も、建物条件や対象範囲を一緒に伝えてください。

物置やベランダの荷物も同じ見積もりに入りますか?

見積もりの対象範囲によります。室内だけを前提にした見積もりに、後から物置、庭、ベランダなどを追加すれば、作業内容が変わる可能性があります。見積時に対象にしたい場所をすべて伝えておくと比較しやすくなります。

見積書が「一式」だけでも問題ありませんか?

一式表記そのものより、その中に何が含まれているかを確認してください。対象の部屋、家財、搬出条件、取り外し、清掃などが分からない場合は、契約前に内容を聞いておく必要があります。

追加費用が発生するのはどのような場合ですか?

見積時より家財が増えた、対象外だった部屋や物置を追加した、取り外しや清掃を新たに依頼したなど、見積もりの前提が変わった場合は作業内容や金額が変わることがあります。追加作業が必要になった場合に、着手前に内容と金額を確認できるかを契約前に聞いておくと判断しやすくなります。

まとめ|参考値だけで判断せず見積もり条件をそろえる

残置物撤去の費用は、間取りだけでは決まりません。公的資料に掲載された参考値があっても、それをそのまま自宅の費用に当てはめるのではなく、家財量、対象場所、階段やエレベーター、駐車距離、取り外し、清掃などを確認する必要があります。

複数社を比べる場合も、同じ対象範囲を伝えてから総額と内容を見てください。売却・解体・退去前であれば、残す設備や対象外にする物も先に分けておくと、見積もりの認識違いを減らせます。

残置物整理の費用を確認したい場合は、対象場所・おおよその物量・階段やエレベーター・駐車位置など、分かる範囲をお知らせください。
現地条件をもとに見積もりを相談する