遺品整理

親の死後、実家の片付けはどこから?「全捨て」のリスクと失敗しない手順

親が亡くなった後、誰も住まなくなった実家。少しずつ片付けなければと思いつつも、玄関を開けて部屋いっぱいの荷物を前にすると、「一体どこから手を付ければいいのだろう」と途方に暮れてしまう方も多いのではないでしょうか。

「早く片付けなきゃ」と焦る気持ちばかりが先走り、時間だけが過ぎていく。「遺品整理」は、誰にとっても非常にエネルギーのいる大変な作業です。

本記事では、数多くの現場やご遺族の葛藤を見てきた専門業者の視点から、実家の片付けが進まない本当の理由や、迷った末に「すべて捨てる」ことを選ぶリスク、そして失敗しないための正しい手順について、紐解いていきます。

目次

多くのご遺族を見てきたからわかる。実家の片付け(遺品整理)が進まない理由

私たちは日々、さまざまな片付けの現場に立ち会わせていただいています。その中で、ご遺族が「自分たちだけでは片付けられなかった」と仰る背景には、大きく分けて3つの理由があるように感じています。

① 情報と物の海の中で「どこから手を付けるべきか」悩んでしまう

長年、親が暮らしてきた家には、想像を絶するほど物が溢れています。押し入れに眠る日用品、何年も着ていない洋服、食器棚にぎっしり詰まったお皿やコップ…。その圧倒的な物の量を前にすると、脳が情報を処理しきれず、どこから手を付けていいか分からなくなってしまうことが少なくありません。

② 思い出が詰まりすぎていて、ご遺族の精神的負担が大きすぎる

実家の片付けが単なる「ゴミ捨て」と違うのは、そこに親との思い出が詰まっている点です。「これは母が大切にしていたな」「この写真は私が子どもの頃のものだ」と、一つひとつの物に触れるたびに感情が揺さぶられ、そのたびに手が止まってしまう。これはご遺族として当然の感情であり、精神的な消耗は計り知れません。

③ 遠方からの通いや体力的な限界

ご実家とご自身の住まいが離れている場合、週末の限られた時間を使って通いながら片付けることになります。しかし、ゴミの分別や重い家具の搬出などは想像以上に体力を奪います。また、分別のルールも各地域で細かく指定されていて不慣れな上、せっかく分別したゴミ袋も集積所に出すのが「平日の8時半まで」など、結局分別は出来てもゴミ出しができずにリビングは袋の山・・・と言うケースも多くあります。そのような事が重なり、徐々に足が遠のいてそのまま数ヶ月、数年と放置されてしまうケースも珍しくありません。長期間放置してしまうと、家の老朽化が進み、いわゆる「空き家問題」として近隣トラブルに発展する可能性も出てきてしまいます。

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【警告】迷って「業者に全部捨ててもらう」ことのリスク

片付けの負担に限界を感じ、「もう自分たちでは無理だから、業者のトラックを呼んで全部捨ててもらおう」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、数多くの現場を見てきた経験からお伝えすると、「全捨て」はご遺族がのちに深く後悔してしまうリスクを伴います。

リスク① 重要な書類や現金などの「貴重品」がゴミとして焼却されてしまう

一般的な不用品回収業者の中には、スピードを重視するあまり、タンスや衣装ケースの中身を細かく確認せず、そのままトラックに積み込んで処分してしまうケースがあるようです。親が引き出しの奥や衣服のポケット、本の間などにそっとしまっていた現金(タンス預金)や、重要な権利書、年金手帳などが、ご遺族の知らない間に「ゴミ」として燃やされてしまう悲しい現実が少なからず存在します。

リスク② 親の生きた証を「単なるゴミ」として扱う罪悪感と後悔

すべてを一気に処分して家が空っぽになったとき、「親が大切にしていた物を、ゴミとして捨ててしまった」という罪悪感に苛まれるご遺族を見てきました。遺品は、故人が生きた証そのものです。ただの廃棄物として扱ってしまうことは、ご遺族の心に深い後悔の念を残してしまうかもしれません。

リスク③ 価値あるものまで処分され、高額な費用だけが請求される

しっかりとした目利きを行わずすべてを「ゴミ」として扱う業者の場合、本来であれば美術品や骨董品、リユース可能な家具として価値が付くはずのものまで処分費用として計上されてしまうことがあります。結果として、ご遺族が支払う片付けの費用が不必要に高額になってしまう恐れがあるのです。

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失敗しない実家の片付け!専門業者が推奨する「ここから」始める手順

では、取り返しのつかない後悔をしないためには、どこから、どのように片付けを始めればよいのでしょうか。現場のプロフェッショナルとして、無理なく進められる手順をご紹介します。

ステップ① 絶対に外せない!まずは「貴重品」と「重要書類」の確保から

何よりも最優先で行っていただきたいのが、貴重品の捜索です。現金、通帳、印鑑、年金手帳、不動産の権利書、各種契約書などは、今後の相続手続きにおいても非常に重要になります。これらが紛失してしまうと後々の手続きが難航するため、まずはこれらを探し出して別の場所に保管することを心がけてみてください。

ステップ② 感情が揺さぶられにくい場所(玄関・洗面所など)から始める

寝室や居間など、思い出の品が多い場所から始めると、どうしても手が止まってしまいます。そこでおすすめなのは、比較的「感情が入りにくい場所」からスタートすることです。例えば、玄関の古い靴や傘、洗面所の使いかけの洗剤、冷蔵庫の中の賞味期限切れの食品などです。ここから始めることで「片付いている」という達成感を得やすく、作業のペースを掴みやすくなるでしょう。

ステップ③ 「残す」「手放す」「保留」の3つの箱で機械的に仕分けする

仕分けの基本は、段ボールを3つ用意し、「残す」「手放す」「保留(迷う)」に分類していくことです。ここで大切なのは、「保留」の箱を作ること。考えて迷ったものは、無理にその場で決断せず「保留」に入れて作業を進めましょう。一度にすべての決断を下す必要はありません。

ステップ④ 期限を決め、無理な場合は早めに「専門業者」を頼る決断を

ご自身の生活や体力を守るために、いつまでに片付けるという「期限」を設けることが大切です。しかし、どうしても難しいと感じたときは、一人で抱え込まずに専門の業者に頼るという選択肢を検討されることをおすすめします。ご自身が倒れてしまっては元も子もありません。

どこから始めるかお悩みなら、私たち「プロアシスト」にお任せください

もし、実家の片付けで行き詰まっていたり、何から始めればいいか分からず悩んでいたりするなら、ぜひ一度、私たち「プロアシスト東日本」にご相談ください。特殊清掃などの過酷な現場も経験し、ご遺族の心に深く寄り添ってきた私たちだからこそ、お約束できる強みがあります。

遺品はゴミじゃない!累計5億円を発見した「徹底捜索」

私たちは「遺品はゴミじゃない」とを合言葉に、強い信念を持ってご遺品に向き合っています。衣装ケースの衣服のポケット、古い本の間、家具の隙間まで、ひとつひとつスタッフの手で丁寧に確認しながら作業を進めます。こうした徹底した貴重品捜索により、これまで現場で発見し、ご遺族にお渡しした現金はなんと累計5億円にものぼります。ご遺族が気づかなかった大切な品を見落としません。

独自の海外輸出ルートで「罪悪感ゼロ」のリユース&費用負担を軽減

日本国内では需要がなく、他社では「ゴミ」として処分されてしまうような家具や日用品。プロアシストでは独自の海外貿易ルートを活用し、必要としている海外の方々へお届けしています。ご両親が大切にしていた品に「第2の人生」を与えることができるため、「親の物を捨てる罪悪感」を和らげることができるとご好評いただいております。また、これらの買取・リユースによって片付け費用を相殺できるため、ご遺族の経済的な負担を最小限に抑えることが可能です。

片付け後の「空き家問題(不動産売却・解体)」もワンストップ対応

実家が片付いた後に必ず直面するのが、「この空き家をどうするか」という問題です。不動産屋を探し、解体業者を相見積もりし…と、ご遺族の負担はまだ続きます。プロアシストでは、社内に不動産売却や家屋解体の専門チームを設けているため、窓口を一つにして片付けからその後の空き家対策まで、丸ごとサポートさせていただくことが可能です。

まとめ:実家の片付けは一人で抱え込まず、頼れる専門業者をうまく活用しよう

実家の片付けは、ただ物を捨てるだけの作業ではありません。親の人生を振り返り、ご遺族が心を整理するための大切な時間でもあります。だからこそ、「どこから始めればいいか分からない」「全捨てしてしまおうか」と思い詰める前に、一度立ち止まってみてください。

すべての作業を一人で完璧にこなす必要はありません。現場を知り尽くし、ご遺族の気持ちに寄り添える「頼れる専門業者」の力を借りることは、決して後ろめたいことではなく、前向きな選択肢と言えるのではないでしょうか。

もし少しでも不安なことがあれば、いつでもプロアシストにご相談ください。ご遺族の心が少しでも軽くなるよう、私たちが誠心誠意サポートさせていただきます。

記事監修者プロフィール

遺品整理士歴10年、これまでに5,000件以上の遺品整理や特殊清掃に携わる。手がけた遺品整理で発見された貴重品のうち、お返ししたタンス預金の合計だけでも3億3千万円にも上り、貴金属などの有価物を含むと5億円近くの金品を依頼者の手元に返して来た。

遺品を無駄にしないリユースにも特化。東南アジアへの貿易を自社にて行なっており、それに共感を覚える遺族も非常に多い。また不動産の処分も一括で請け負い、いわるゆ「負動産」を甦らせる取り組みにも尽力して来た。
一般社団法人ALL JAPANTRADING 理事
一般社団法人家財整理相談窓口会員
一般社団法人除染作業管理協会理事
宅地建物取引士(日本都市住宅販売株式会社代表取締役)


株式会社RISE プロアシスト東日本
代表 仲井